愛だけではダメなのかも(ヲタトーク)
2002年7月20日やはり、愛だけでは理解できないというか、うう、評価できないと思うこともあるのだなという一冊でした。上巻だけど。
「サクラテツ対話篇」です。
ええ、鯖がもうここ数年魂と財布の大部分をささげていた藤崎竜先生の最新コミックスが今月始めに発売され、発売日に買いました。ええ、もう。
WJに連載されていた時からちょくちょく読んでいたのですが、やはりな、というのが正直な感想。
先生、どうしちゃったんですか…疲れたんですか?
昨日の日記に連動して言えば、ソウルが感じられんですよ。
ちょっと悲しかった。
でも、好きな作家だからと、作品そのものが好きじゃなくても好きだということはしないほうがいいと思うのです。
作家と作品は別物で、作品のなかに作家は感じられるけど、イコールではないから。
※これは、澁澤龍彦作品を読むと必ず考えることですね。作品と作者。作者の思想と作内の思想。
うう。
まず、1点としてはこの作品の目玉というか、注目点はCGの多用なんですね。
もともと藤崎竜先生はグラデーショントーンを始めとして様々なトーンを駆使した迫力のある画面が魅力のひとつであったのですが、今回は原稿作成にあたって、かなりCGを多用しているようです。
※先生はマックユーザーらしいので、パワートーン使ってるのかなと思ってるんですが。
確かに、ぼかしの効果や、光の効果はすごい。
しかし、先生。
先生の繊細なペンタッチがかすれてるんですよ〜(号泣)
あと、どうしてもマクソンのグラデの美しさにはかなわないと思うんです。
※ペンタッチ…藤崎先生は丸ペン使いで、しゃかしゃか、とした線で影と質感を表現したりするのですが、それが細すぎてCGでは再現しきれていないようです。以前も、コピーを貼り込んでいると思われるコマでは線がかすれてたけど。でも、今回はほとんど1冊全部かすれてて、悲しかった。
※マクソンのグラデ…グラデーションのトーンではやはりマクソンが一番美しく滑らかなグラデーションが得られるようです。ちょっと高いけど。その秘密は…。パンフレットによると、拡大して見ると、マクソンのグラデは丸じゃなくて角の丸い四角で構成されているかららしい。
鯖は貧乏なので、マクソンには手が出せません。
そこが。そこが悲しいの。
いくら光の効果があっても、あの華麗なペンタッチが…。
あと、アミ点が、ちょっと飛んでいるような気がする。活版印刷の時は気にならなかったけど、オフセになると気になる。
※WJ本誌は活版。コミックスの時は、オフセになって、かつかなり縮小かけるので、細かいアミ点は飛んでしまってきれいなドットが印刷されないことがあるようです。
いきなりCG環境が劇的に、極細線まで再現できるレベルまで進化するとは思えないので、しばらくは仕方ないんでしょうが。なんかいい方法ないのかなあ。
藤崎先生の絵を愛するものとしては、あのグラデーションは悲しすぎる。
ま、絵についてはそんな感じ。
ストーリーは…。藤崎先生が面白いと思って描いているんだったら、どうも思いませんけど。
ああ、あんなの描いてたら、今までの貯金を食いつぶしているようなものだよ。
もう固定ファンがついているんだから、ある程度好き放題描いてもいいけどさ。あれが描きたい世界なのかなと思う部分も。失望したといったら言い過ぎか。
いや、ギャグモノが悪いと言うんじゃなくて、あれが面白いか…と正直がっくり。
紀世能くんのあたり(上巻の最後の方)は、ちょっとフジリューテイストが感じられて、いけるかなと思ったんですが、そのまま終わっちゃったし。
いや、そのフジリューテイストも、私が一方的に、藤崎先生の中の1面で愛しているだけなんで、それが先生が表現したいものと一致しているかというと、そうでもないかもしれないんですが。
いや、そのまま突っ走って欲しかった。
正直、正面からのギャグが出来る人って、極一部だとおもうので。
ギャグって、すごくキツイ世界だと思うのです。
「ピューと吹く!ジャガー」なんか好きなんですが、あれなんかどうやって考えてるんだろうと思うね。すごいよ。(マサルさんも好きだ。)
マカロニほうれん荘の作者さんなんか、部屋を真っ暗にして、追い詰めて追い詰めてギャグを考えていたとか聞くし。
「こち亀」みたいになると、ギャグではないとおもうけど。いや、ギャグ要素もあるけど。
あれはもう、ドラえもんみたいなもんでしょう。笑う部分もあるが、ギャグの真髄とはちょっとちがうような気がします。あれはあれで良し。
サクラテツは、う〜ん。ファンとして、悲しさだけが残ったかな。
まるで、好きなアイドルが、すごくはずした新曲をリリースしてしまったときのような、その曲をいいとは思ってないくせに、ファンだから、あの人の曲だからと買ってしまった時の後ろ暗さというか、自分の情けなさと。
いや、ここまでいうことじゃないか。
9月に下巻がでるんですが、多分買うだろうし。新作に期待する気持は相変わらずあるし。
世間受けじゃなく、本当に描きたいように描いて欲しい。
そして、それが世間ウケするものじゃなくても、絶対に、それに反応するファンはいるはずだから。
うん。そう。そう信じてる。
「サクラテツ対話篇」です。
ええ、鯖がもうここ数年魂と財布の大部分をささげていた藤崎竜先生の最新コミックスが今月始めに発売され、発売日に買いました。ええ、もう。
WJに連載されていた時からちょくちょく読んでいたのですが、やはりな、というのが正直な感想。
先生、どうしちゃったんですか…疲れたんですか?
昨日の日記に連動して言えば、ソウルが感じられんですよ。
ちょっと悲しかった。
でも、好きな作家だからと、作品そのものが好きじゃなくても好きだということはしないほうがいいと思うのです。
作家と作品は別物で、作品のなかに作家は感じられるけど、イコールではないから。
※これは、澁澤龍彦作品を読むと必ず考えることですね。作品と作者。作者の思想と作内の思想。
うう。
まず、1点としてはこの作品の目玉というか、注目点はCGの多用なんですね。
もともと藤崎竜先生はグラデーショントーンを始めとして様々なトーンを駆使した迫力のある画面が魅力のひとつであったのですが、今回は原稿作成にあたって、かなりCGを多用しているようです。
※先生はマックユーザーらしいので、パワートーン使ってるのかなと思ってるんですが。
確かに、ぼかしの効果や、光の効果はすごい。
しかし、先生。
先生の繊細なペンタッチがかすれてるんですよ〜(号泣)
あと、どうしてもマクソンのグラデの美しさにはかなわないと思うんです。
※ペンタッチ…藤崎先生は丸ペン使いで、しゃかしゃか、とした線で影と質感を表現したりするのですが、それが細すぎてCGでは再現しきれていないようです。以前も、コピーを貼り込んでいると思われるコマでは線がかすれてたけど。でも、今回はほとんど1冊全部かすれてて、悲しかった。
※マクソンのグラデ…グラデーションのトーンではやはりマクソンが一番美しく滑らかなグラデーションが得られるようです。ちょっと高いけど。その秘密は…。パンフレットによると、拡大して見ると、マクソンのグラデは丸じゃなくて角の丸い四角で構成されているかららしい。
鯖は貧乏なので、マクソンには手が出せません。
そこが。そこが悲しいの。
いくら光の効果があっても、あの華麗なペンタッチが…。
あと、アミ点が、ちょっと飛んでいるような気がする。活版印刷の時は気にならなかったけど、オフセになると気になる。
※WJ本誌は活版。コミックスの時は、オフセになって、かつかなり縮小かけるので、細かいアミ点は飛んでしまってきれいなドットが印刷されないことがあるようです。
いきなりCG環境が劇的に、極細線まで再現できるレベルまで進化するとは思えないので、しばらくは仕方ないんでしょうが。なんかいい方法ないのかなあ。
藤崎先生の絵を愛するものとしては、あのグラデーションは悲しすぎる。
ま、絵についてはそんな感じ。
ストーリーは…。藤崎先生が面白いと思って描いているんだったら、どうも思いませんけど。
ああ、あんなの描いてたら、今までの貯金を食いつぶしているようなものだよ。
もう固定ファンがついているんだから、ある程度好き放題描いてもいいけどさ。あれが描きたい世界なのかなと思う部分も。失望したといったら言い過ぎか。
いや、ギャグモノが悪いと言うんじゃなくて、あれが面白いか…と正直がっくり。
紀世能くんのあたり(上巻の最後の方)は、ちょっとフジリューテイストが感じられて、いけるかなと思ったんですが、そのまま終わっちゃったし。
いや、そのフジリューテイストも、私が一方的に、藤崎先生の中の1面で愛しているだけなんで、それが先生が表現したいものと一致しているかというと、そうでもないかもしれないんですが。
いや、そのまま突っ走って欲しかった。
正直、正面からのギャグが出来る人って、極一部だとおもうので。
ギャグって、すごくキツイ世界だと思うのです。
「ピューと吹く!ジャガー」なんか好きなんですが、あれなんかどうやって考えてるんだろうと思うね。すごいよ。(マサルさんも好きだ。)
マカロニほうれん荘の作者さんなんか、部屋を真っ暗にして、追い詰めて追い詰めてギャグを考えていたとか聞くし。
「こち亀」みたいになると、ギャグではないとおもうけど。いや、ギャグ要素もあるけど。
あれはもう、ドラえもんみたいなもんでしょう。笑う部分もあるが、ギャグの真髄とはちょっとちがうような気がします。あれはあれで良し。
サクラテツは、う〜ん。ファンとして、悲しさだけが残ったかな。
まるで、好きなアイドルが、すごくはずした新曲をリリースしてしまったときのような、その曲をいいとは思ってないくせに、ファンだから、あの人の曲だからと買ってしまった時の後ろ暗さというか、自分の情けなさと。
いや、ここまでいうことじゃないか。
9月に下巻がでるんですが、多分買うだろうし。新作に期待する気持は相変わらずあるし。
世間受けじゃなく、本当に描きたいように描いて欲しい。
そして、それが世間ウケするものじゃなくても、絶対に、それに反応するファンはいるはずだから。
うん。そう。そう信じてる。
コメント