さて、世間がW杯で盛り上がっております。
鯖妹も、ラヴ鈴木隆行がゴールを決めたので、かなり御機嫌でビデオ録画に精を出しております。

私は今日が日本戦だということも知らんかったのですが。それはそれで問題があるかしら?
まあいいや。次の試合は見よう。

今日は先日のバレエ鑑賞の感想第一弾。人生の不公平について、です。
美しいものを見にいって、こんなもん書いてるのもどうかと思いますが、それが鯖の人間性ですので、笑ってやって下さい。

バレエを見に行ってきました。

牧阿佐美バレヱ団のガラ公演です。
※鯖も知らんかったのですが、ガラ公演というのは、一つの演目を全幕通しでやるのではなくて、ちょっとずつやり、コールドバレエ(群舞)は少なめで人気ダンサーのソロナンバー的なものを中心に構成された公演なんだそうです。鯖友談。

第1部が「白鳥の湖」の第二幕。

第2部、第3部がそれぞれ人気のダンサーのパ・ドゥドゥというか、男女二人で踊るやつでした。

牧阿佐美バレエ団の人気ダンサーと言えば、何と言っても草刈民代さんでしょう。そして、若手の上野水香さん。今回鯖が、少ないお給料からS席9000円(!!!!)もチケット代つぎこんだのもひとえにこの二人を見るためです。

結論から言えば、この二人を含め、踊りそのものは良かったです。

でも、その他がなあ。こんなことやってたら、バレエ自体、日本では廃れてしまうよなあ、と思うような感じでした。踊りそのものじゃなくて、その体勢というか。ダンサーさん達はひたすらよい踊りを踊ることに集中してればいいのかもしれないけど。

最初にががっと言ってしまうと、

会場スタッフが、当日の演目変更をなかなか開演待ちをしているお客に教えようとしないこと。
そんな、知られたら客が帰るんじゃないだろうかとでも思ってるんですか。
確定し次第掲示するのが当然でしょう?
当日券買う人にも、変更内容教えてなかったみたいだし。変更があります、だけ掲示するのって卑怯だ。鯖は当日券売り場に、変更内容を聞きにいったんですが「開場時に配るパンフレットに載せてあります」の一点張りで教えてくれなかったし。
かなり心象マイナスでした。←アンケートにも文句書きましたが。

そして、気になるのはお客がほとんど内輪というか、たぶんバレエ教室に通っているんだろうな、という感じの子供とその保護者ばかりだったことです。
正直、人気のバレエ団にしては空席が目立ったし。
チケットもお世辞にも安いとは言えないし。

このままじゃ、バレエは、自分がやっている人だけが見に行くようになって、ますます閉鎖的になっていくんじゃないかなあ。小屋の大きさとか、チケット代とか、もっと考えてもいいんじゃないかなと思います。お客に媚びる必要なないですが、誰も見に行かない芸術って、自己満足と紙一重で、そんな自治体の補助金に頼って、観客のニーズのない芸術になっていったら、もったいない。

日本の芸術でも、能や狂言がそうですよね。あれもチケットが高い。たまに安くなっても3000円くらいするし。海外で高く評価されてても、日本人で実際に見たことがある人って、どれくらいいるのかなと思う。
※鯖はミーハー心で野村萬斎さんを観に行ったことがあります。狂言は結構何をやってるのかが分りやすくておもしろいですよ。能はもう知ってなきゃ何言ってるのかもわからないですね。比較的、修羅もの(←大雑把に言うと侍の怨霊のヤツ)とか、五番もの(←もののけとかのやつ)が動きが大きくて飽きないかも。恋愛ものはあまり動きが大きくなくて、謡が呪文のよーで、なかなかその良さが理解できないような。いつか分るようになりたいんですが。謡は宝生流が好きです。

*6月5日補足
上で、もののけものの能を五番ものといってますが、なんか、四番だったような気がしてきました。調べずに書くからこういうことになるんだよ、自分。五番はキリ舞だった…。自信ないです(汗)


まあ、そんなことはおいといて、

あ、あと不愉快だったのは鯖の前に座っていた親子連れ。5歳くらいの男の子とその両親なんだけど、落ちつかないし、ガキは奇声を発するし、両親はコールドバレエのひとりが転んだときは無神経に指差したりするしで、めちゃ気分を害しました。
最近、だいぶ人間が丸くなったと自負していた鯖ですが、久しぶりにガキをどつきそうになりました。
あまりに不愉快だったので、休憩中に空いていた別の席に動いたくらいです。
しかし、それができるのもどうかと思うが。それだけ空席があるということだし。しかもすごくいい席が空いてたの!
最初からそっちに座れば上野水香も近くで見れたのに!って、まあ、そんなもんですが。

そして、やっと肝心のバレエの感想ですよ。前置きの方が長くてすみません。

人生って不公平だなと思いました。
何なんですか、あのスタイルは。本当にあの人たちと鯖は同じ種属の生物ですか?あの足の長さの違いを個体差で片付けていいんですか?
鍛錬と努力で、ああなるもんですか?やはり才能や素質と言うものは存在するのでしょう。ああ、わかったよ。

鯖はバレエは素人ですが、それでも、前出の二人と、その他の人の違いはなんとなく感じました。
こう、足のラインの気品というのですか。
ものすごく、品があるんですよ。何をしても。うまく言えないんですが。

特に草刈民代さんは、もう、侵しがたい気品と言うか。無条件でひれ伏しますね。
すいません、私が間違ってました、と言いたくなるような。
上野水香さんは、もっと可憐というか、可愛い感じでしたが。手や脚のちょっとした姿勢がとても綺麗です。
こう、誰でも美しいからだの理想イメージを持っていると思うのですが、その形、動きを体現しているんですね。美のイデア?すごいな。イメージトレーニングが結実したようなものか。

いや、でも、あれは努力だけじゃないでしょう。
だって、鯖がいくら努力したって、草刈民代にはなれんと思うもん。草刈民代の原石が鍛錬して、今の草刈民代があるわけですが、鯖と草刈民代の間には男と女の間に流れる深くて暗い川よりも、もっと深い海溝があるに違いない。いや、むしろ異次元空間だね。根本的な違い。

多分、コールドバレエの人は、草刈民代と同じ努力をしても、草刈民代にはなれないのだろう。
残酷だけど、それが現実だと思う。草刈民代より努力しても、プリマになれないで終る人はどれくらいいるのだろう。その人に、努力が足りないという言葉をぶつけてもいいのだろうか?

でも、今回は他人の美しさに問答無用でノックアウトです。うう、素晴らしい。

その後、公演開場で偶然鯖友にあったのですが(鯖友は大学のときにバレエを始めたそうな)、鯖もちょっとバレエをやってみたいなと思いました。大人初心者クラスもあるそうだし。

しかし、すぐに己の稽古着姿を想像して、やめました。あまりにうるわしくなさ過ぎる。

まあよい。美しいものは、見て、目の保養をするためのものなのだ。

それにしても、バレエダンサーってのはすごいですね。自分の体を動かす様子を人に見せることで人に美しさを感じさせることができるんだ。
自分の体を思うように動かせるのって、やっぱりすごいよ。

コメント

鯖

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