時は過ぎ行く

2001年12月9日
ちょっと前に、告白の有効期限について書きましたが、それに関連して。

先日、鯖がバスに乗り、帰宅しようとしておりました際のことです。
鯖は空いた席に座り、所持していた「ドグラ・マグラ」の下巻(夢野久作著。角川文庫)のページを繰っておりました。女子力ミニマムな乗車風景。

ふと視線を上げると、2人がけの席、譲り合いの席とか、シルバーシートと言われる席に座っていた2人が目に入りました。
二十代の殿方(紺のコート着用。下はスーツと思われる。)と、四十代後半〜五十代前半と思われる殿方の2人が談笑していました。

和やかに。

で、その若い方の殿方なんですが、どうやら鯖が大学のとき所属していた某サークルで一緒だった人、のようでした。
もう、見かけたの自体2年ぶりくらいなので、確信はないのですが。
相手も反応しませんでしたし。

そして、彼の左手の薬指には指輪が!
※そーゆーところを真っ先にチェックしている自分も嫌なのですが、ワイドショー好きとしては外せないチェックポイントでしょう。

あれ、あんた、確か大学院に進学したんじゃなかったっけ?今、マスター2年でしょ?学生結婚?
※鯖の周辺はかなり大学院進学率が高いが、普通はこんなに皆が皆大学院に進学したりはしないらしい。
ちなみに、学内で学生結婚すると、学費が安くなるらしいという噂がありますが、実行した例を聞いたことがないので、真偽は不明です。

いや、まあ、それはいいんだけど。

それは、鯖がまだ十代だった頃ですが。
その殿方は、鯖に「お付き合いしませんか」を言ってくださったりしました。
申し訳なくも、彼とそのようにお付き合いする気はなかったので、お断りしたんですが。

思えば、今、二十四なんですが、あのように普通に言ってくれたのって、彼1人だけですね。
マニア好みだったのだろうか。(←言ってて虚しい。)

で、そういう存在だった殿方が、久しぶりに見かけたときに、違う方向へ歩いているのを見かけたときに、いろいろと思うことがございました。
もちろん、あのときの出来事はその後も継続して鯖とその人を拘束するものではないですし、変わっていくことは自然なことなのかもしれませんけど。

ああ、時間は過ぎていくものなのだな、とか。

あの瞬間は確かに存在していたのですが、それは過去のもので。
でも、鯖はその延長上で、昨日のようにというのは大げさですが、今の自分と連続する時間のように感じているのに。

相手は、もう新しい方向へ進んでいるんだな、とか。

いや、別に一度口説いたからには、永遠にどうの、と言う気はありませんし、そういうのは重いのかなあとも感じますが。
自分が一度口説いたからって、引きずられても怖いし。

鯖の中の思い出が完全に過去のものになったというと、カッコいいいですかね。

人というのは自分勝手なものだから、やっぱりどこかで、自分が相手の特別であることに優越を感じるものなんだと思います。
ちょっとそんなことを考えました。

コメント

鯖

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